高卒認定試験(旧大検)とは

高卒認定試験とは?大検との違い|高認合格で得られる資格とは

高卒認定試験(旧大検)とは?

高卒認定試験の正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」です。

平成16年までは大学入学資格検定試験(大検)と呼ばれていました。高卒認定とか高認と略されますが、高校卒業資格を得られる試験ではありません。

高卒認定試験は高校を卒業した人と同等の学力があることを国が認定する試験です。

試験は年に2回行われ、8~10科目に合格することで資格取得となります。一度にすべての科目に合格する必要はなく、一度合格した科目は次回から免除されます。また、試験方式は4択のマークシート式で記述はありません。

合格して得られるのは受験資格など

合格することで、高校を卒業していなくても大学や短大、専門学校の受験資格が得られます。また進学だけでなく各種国家試験を受験できるようになり、高卒資格が必要な就職採用試験にも活用できます。

進学率は約50%!

毎年約3万人の方が受験し、40%前後の方が合格しています。合格者のうち大学・短大・専門学校への進学率は半分の50%を占めています。

高卒認定と高卒資格の違いは?

最終学歴に大きな違いがあります。

高卒認定は、一定の条件を満たすか試験に合格すれば取得できますが、学歴としては認められません。

高卒資格は、高校を卒業することで手に入り、学歴として認められます。

高卒資格を持っていて大学を中退した場合、最終学歴は"高卒"ですが、高卒認定を持っている場合は"中卒"です。

高卒認定試験と大検の3つの違い

名称が変わっても難易度や合格率に大きな変化はなく、受験者にとってはメリットばかりです。

高卒認定試験は、ある一定の年齢以上の方には"大検"という名称の方が馴染みがあると思います。よく「高卒認定試験と大検はどう違うの?」と聞かれますが、同じ試験であり扱いも変わりません。

2005年に"大検(大学入学資格検定)"から"高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)"と名称が変わりました。以下に変更点を3つ挙げます。

1.試験科目の減少

大検では9科目だった試験科目が、8科目(選択によって10科目)に減りました。1科目分の試験勉強をしなくて済むので大きなメリットです。また同じ科目のA・Bの選択だけでなく、試験科目自体の選択の幅が広がりました。

2.試験科目の変更

大検では必修科目だった"家庭科"が廃止になり、選択科目だった"簿記"・"保健"も廃止になりました。そのかわりに高卒認定試験では"英語"が必修科目になりました。

個人的には家庭科がキツかった。スカートの縫い方とかモチベーション維持が難しかったよ。

3.受験対象の変化

受験対象が変わりました。大検では、定時制と通信制に在学中の生徒しか受験できませんでしたが、高卒認定試験では、全日制の高校に在学中の生徒も受験できるようになりました。全日制の生徒の方は学校長の許可が必要になりますが、受験者の枠が広がったのは良いことだと思います。

まとめ

高卒認定試験は、何らかのは理由で高校を卒業していない人を対象に文部科学省が実施する国家試験です。20歳を過ぎてから高校に3年間通い、高校を卒業するのは時間および金銭的な制約だけでなく難しいものです。そこで「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」ということを正式に認定してもらうための試験といえます。

大検が初めて実施された1951年頃は、働く青少年の救済を主な目的とした試験でしたが、現在の高卒認定試験ではその目的も多様化しています。中卒や高校中退、不登校など、さまざまなタイプのキャリア形成や事情を抱えた人に対して、将来の選択肢を広げるための試験になりました。

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